楽園追憶

日々のオタクコンテンツの感想や、昔のpcゲーについての思い出を書くブログ

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序を見ました


 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序を見たので感想を。

期待を裏切らない作品

 つい48時間ほど前、つまり金曜日の夜。
 仕事中にとなりの席に座っている別段オタクでもなんでもない同僚が「そういえばエヴァって明日からですね、見に行きます?」とか。
 それに対して会社じゃ一応オタクであることを隠している自分は「いやー、エヴァは見たことありますけど、映画館まではいきませんね。レンタルされたら見るぐらいかな」とかそんな回答をしたわけで。
 まー会社の同僚にはそうはいいつつも映画館には行くつもりだった。けど「オレもいい年になったし、昔よりもオタク度は薄くなったし、まーいろいろ忙しいし気が向いたらいくかねー」みたいな、そんあ言い訳を自分にしてたわけです。
 けど、そんなチンカスみたいなやせ我慢も、48時間しかもたず、今日17:30頃、はてな日記でエヴァの感想なぞ読みあさっていたら辛抱たまらなくなり「あーもう!」という独り言と、酷く負けた気分(自分に)を背負いながらバイクをかっ飛ばして、ららぽーと豊洲のユナイテッドシネマで18:30の回で視聴。
 どんだけ忍耐力がないんだか。
 つーか、我慢とかしてイライラしてる時点で、なんの言い訳にもなってない…

 さてそんなわけで「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」
 一言でいうなら、おもしろかった、とそれだけなんですが、驚くべきは自分のエヴァに対する感想が、ほぼ十年前と変わっていないこと。
 …そんだけ人間的成長がない、のかもしれないとちょっと凹んだ。いいけどさ。

 「所詮、総集編なんでは?」とか「Zみたいにちょっと肩すかしな感じなんでは?」という心配は、はっきり言って杞憂だった。
 なるほど、これは確かに“新しい”エヴァと言えるかもしれない。
 エヴァでありながら、新しさと鋭さ(あくまで印象)を備えたエヴァ
 昔のような、どこか鈍器でガツガツたたかれている感じではなく、切れ味鋭く切り込んできて、スパっと抜けていく。
 そんな印象だった。
 新生エヴァ
 ……ちくしょう。悔しいけど、今のところその謳い文句にケチはつけられない。

 シンジに対する印象は、昔とそれほど変わらなかった。
 まあ、それは当然だろう。シンジの周辺にかんしていえば、それほど昔と描き方はかわっていない。
 変わったのは、シンジを取り巻く環境とか、シンジが背負わされようとしているもの、もっと言えば、大人とか世界とか、そういうシンジにとては“外”の部分。
 世界の描き方一つで作品の出来不出来は変わるモノだけど、今回はエヴァは昔と比べてもそれが詳細さが素晴らしい。
 第三東京市一つとってもそうだ。第三東京市の出来は素晴らしかった。今見てみると、あの都市のあり方と、ネルフ本部の無機質さが作品の印象に結構重要だったんだなぁ、と気が付く。
 「演劇」的作品だったエヴァが、ちゃんとした「物語」としてよみがえった、そんな感じ。

 ただキャラに対する印象ではなく、シンジの痛みと叫びは…正直遠く感じた。
 昔のようにその痛みが、自分の胸に刺さったり残ったりはしなかった。昔は感じた気がした。けど、今はその感覚が“自分”という存在を上滑りしていく感じだ。
 それだけ自分が年をとって成長or退化したということなのか。
 他人の痛みを感じられる、などという「思い上がり」をもう自分でも信じられなくなってしまっただけなのか。
 単に慣れただけなのか。
 …よくわからない。でもシンジという存在を、いや、あの世代を感じる感性が、あたりまえだけど昔より薄くなっているんだと思う。

 一人、10年前とはまったく正反対の印象を持ったキャラがいた。
 葛城ミサト
 正直自分でも驚いてるんだけど、昔は一番好きだったはずのミサトが……もういちいち鼻につく。
 いや、鼻につくという意味でネルフの“大人たち”の態度は、エゴの押しつけ方の“ずるさ”が臭ってくるんだけど、それは多かれ少なかれ昔も感じたこと。
 だけど、ミサトの鼻につきっぷりはその比ではなかった。
 もう、最初の登場シーンの印象から「なんだコイツ」。
 シンジを自分の部屋に引き取っての食事の時の態度も「コイツ、バカにしてんのか?」。

 いや、任務中のミサトはいいんだ。あれは、仕事をする上での正当な反応であり、別段そこは気にならなかった。
 ただ任務外のミサトのやることなすことが……こう、なんだ、10年を経てみると、シンジをマニピュレートしようとしている感じがして、生理的に反発を覚えるのだ。
 ぶっちゃけ「なんだこの女、やけにべたべたしてくんなぁ…気をつけよ」。そんな印象。
 おかしい…昔はあんなミサトの仕草に、いちいと色めき立った俺たちが。
 ミサトの激マズカレーを再現しようとがんばったりした俺たちが(結果:再現不能、けどビールを入れるとそこそこマズくなるが、食えないほどではない)。
 もし、10年前の自分がいたら「ミサトはオレの嫁!」とか言いかねなかった自分が。

 そもそも作品の好き嫌いを云々することはあっても、キャラ個別に好き嫌いを感じることはそれほど多くないほうだ。
 昔エヴァを見たときがまさにそうで、正直はっきり“嫌い”と言えるキャラはいなかったし、“好き”なキャラだって、あくまでストーリーと抱き合わせての上での“好き”だったはずだ。
 それがここまで、マジで嫌悪感を覚えるとは……

 うーむ。

 逆に昔よりもいい感じに見えるのがリツコ。まあ、多少だけど。

 キャラに対する印象なんて、移ろいやすいモノだろうけど、ここまで昔と正反対の印象を覚えるというのは我ながらびっくり。
 別段、自己分析が好きでも得意でもないのであくまで印象を書くだけにとどめるけど。

 ま、ともかく。
 面白かった。
 オタクでよかった。

 そんな思いを抱きつつ、カップルだらけのららぽーと豊洲ユナイテッドシネマから帰ってきたのでした。
 …パンフレット売り切れだったので、また来週行きますがね…へへへ

 そういえば。
 サブタイの「序」って序破急の「序」だったのね。4作、と聞いてたから気が付かなかった。「急」が上下に分かれる訳か。